キヤノン株式会社とリサイクルアシスト株式会社の判決についてエコリカとしてのコメント
弊社製品をご愛用いただき誠に有難うございます。 弊社では皆様により高品質、高信頼のリサイクル商品をお届けする為に平成16年8月末にリサイクルインクの製造委託先工場を変更しております。
2006年1月31日に知的財産高等裁判所で言い渡された、原告「キヤノン株式会社」被告「リサイクル・アシスト株式会社」事件判決に対するコメントをお伝えします。今回の判決は、一審の被告勝訴判決を覆し、原告であるキヤノン社の逆転勝訴となりました。エコリカは、上記事件の当事者ではなく、エコリカのリサイクル品は、リサイクル・アシスト社とは再生方法が異なりますので、直ちに上記判決の 判断内容が適用される訳ではありませんが、同じリサイクルインクカートリッジを取り扱う業者として、大変残念な結果と考えております。エコリカとしては、今回の知的財産高等裁判所の判決が、「当初に充填されたインクが費消されたことをもって、特許製品が製品としての本来の耐用期間を経過してその効用を終えたものとなるということはできない。」と判示して、インクカートリッジのリサイクル一般を否定しなかったことについては、評価できるものと考えておりますが、結論においてリサイクル・アシスト社の特許侵害を認めたことは、知的財産の保護重視に偏り、環境保護を重視する各種のリサイクル法制の趣旨が十分生かされてないのではないかと評価せざるを得ません。今回の判決によってリサイクル品の販売が自粛されることになりますと、インクカートリッジの消耗品であるインクについて競争原理が今後一切働かなくなり、結果、ユーザーにとって選択肢がなくなることを危惧します。また、「リサイクルは社会にとって重要」という一審の判決が生かされなかったことは、今回非常に残念です。私どもエコリカのリサイクル商品は、家電量販店、カメラ専門店等にて、広く流通されており、回収につきましても日本全国4000箇所以上に設置された「エコリカ回収ボックス」により廃棄されるカートリッジを積極的に回収し、リサイクルしなかったカートリッジについてもマテリアルリサイクルを行うなど、今回のリサイクル・アシスト社と状況が違います。私どもエコリカは、再利用という最も地球にやさしいリサイクルを基本に、プリンターメーカーにはできない方法で地球環境に貢献しており、それを社是として事業活動を継続しております。リサイクル品を使うのか?純正品を使うのか?は、売り手側であるプリンターメーカーが決めるのではなく、ユーザーがその商品の価格、品質、サポート体制、社会性などをもとに決めるのが正しいのでは?とエコリカでは考えております。知的財産権を利益追及のビジネスモデルの単なる手段と考え、企業のエゴをユーザーに押し付けることはあってはならないとエコリカは考えます。
今回当事者でありますリサイクル・アシスト社が不服申立をされるかどうかは不明でありますが、企業の利益と、社会の利益を含めて、司法として適切な判断を願っております。エコリカでは、今後も世界一の品質のリサイクル製品の提供と、より「エコロジー」を身近に感じて頂ける様に努力してまいる所存ですので、引き続き弊社製品をご愛顧いただきますようお願いいたします。
平成18年2月1日
株式会社 エコリカ
代表取締役 宗廣 宗三 (ムネヒロ シュウゾウ)